振り返るとバカだった練習(毎回全力走)だけど効果はあった
今でこそいろいろランニングに関する知識を持っているわけですが、走り始めた頃は、何の知識もありませんでした。
自分が走り始めたのは、20代の前半。(25年くらい前)
子供の頃は陸上はおろか、たいして運動もしてなかったのに、急に走り始めました。
なぜ走り始めたかというと、簡単に言えば、自分を変えたいと思ったということ。
そのために、何でもいいから頑張れることがしたかったんです。
なんでランニングだったのか?というのは、ちょっとした経緯があるのですが、長くなるので詳しくは書きませんが。
そんなわけで、いきなり走り始めることになりました。
でも、陸上経験ゼロだし、ひとりで走り始めたし、友達や知り合いに走ってる人もいなかったし、当時はネットもあまり普及していなかったし、練習方法なんて何ひとつわからないし調べようもない。
走るといえば、学校の体育の授業やスポーツテストなどでとにかく全力で走る、という経験しかなかった。
走る=全力
これしかなかったわけです。
だから、練習でもとにかく全力だと。
家の前をスタート・ゴールにして、4.5kmくらいのコースを設定して、そこを週に3日程度、全力でタイムトライアル。
それを1年半近く続けました。
もちろん、疲れがすごくあるとか足がちょっとおかしいなんていう場合など、ゆっくりのときもたまにありましたが、練習の8割以上は全力でしたね。
今にして思えば、あり得ないし、20代で若かったとはいえ、よくたいした怪我もしなかったなとか、嫌になってやめなかったなとか思うわけですが。
なんでやめなかったかと言えば、上に書いたように、何か頑張れることがしたかったということで、全力で走るのはきつかったけど、頑張った感がすごくあったんですよね。
毎回タイムを計って、今日はよかった悪かった、最高記録だとか、次回はもっと頑張ろうとか、そういうのが励みにもなった。
本当に1年半近く、そんな感じで人知れず一人で走り続けてました。
当時は、マラソンブームなんて一切なかったですからね。
走ってる知り合いもいなかったし、SNSもないので、練習記録を披露する場もない。
大会にも一度も出ていない。
本当によくやめなかったよなぁと思います。
でも、こんな練習でしたが、着実に走力は上がってたんですよね。
あるとき、練習の成果を発揮する機会を得ました。
ほんのちょっとした駅伝を走ることになりまして。
自分が走る区間は2km。
大会に出たことがなかったし、2kmとか短めの距離を全力で走ったことがなかったので、どのくらいで走れるのか、皆目見当がつかなかったです。
駅伝の数日前に、いつもの練習コースで、だいたい2kmくらいかな?っていう距離でタイムを計ったら、8分をちょっと超えるくらいでした。
(実は、小学生の頃1km限定でも5分で走れなかったので、1km4分くらいで走れるようになっているという事実にちょっと驚いたんですけどね)
ということは、本番ではもう少し頑張れるだろうから、8分をちょっと切るくらいかな?と。
ところが、本番では2kmを7分7秒。
砂利道あり、鋭角ありの割と走りにくいコースでしたしね。
びっくりしました。
区間順位もかなり速いほうで。
自分、そんなに走れるんだーって。
ちなみに、その走りを地域のランナーさんが見てくれていて、すごくいい走りだったと、一緒に練習しないかと言ってくれましてね。
それをきっかけに、知り合いのランナーさんが増えて行って、たまに一緒に練習するようにもなって、練習方法を教えてもらったりもして、走るのがより楽しくなって今に至ります。
今思うとバカな練習をしていたわけですけど、そのおかげでかなり力がついたのも事実です。
当時のそのコースがアップダウンが結構あるコースだったのもありますが、走り始めた頃は、約4.5kmのコースを25分くらい(キロ5分半くらい)でしか走れなかったのが、だんだん速く走れるようになって行き、20分を切って走れるようになり。
そして、2kmをキロ3分30秒くらいで走れるくらいまでなった。
当時思ったのは、継続して頑張っていれば力はつくものなんだなと。
子供の頃走るのが遅くて、マラソン大会ではいつもビリのほうだった自分でも、頑張れば走れるようになるんだなぁと。
そう思いましたね。
今はネットなどで、効果的な練習などを簡単に調べられるし、自分が走り始めた頃に比べれば情報がたくさんあっていい時代だなぁって思います。
ただ、情報が多いことで、逆にわからなくなったりすることもあるんですけどね。
でも、どんな練習でもまずは継続すること。
そうすれば、それなりに結果は出るものなのではと。
まずはそこが一番大事だと思ったりしますね。
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今なら絶対やらない、やれない練習ですけど、振り返って、得るものもあったなとは思っていて。
普通に練習をやるようになってから、当時の練習を簡単に分析したことがあるんですね。
それを書いてみます。
1つめは、週に3回程度の練習にしていたこと。
走り始めた当時は、なんでもいいから頑張れることが欲しかっただけで、今みたいに走るのが特別好きだったわけでもなかったので、毎日走るという気はさらさらなかったです。
なので、全力で走ったら中1日か2日は必ず開けて、疲れがある程度なくなったところで、また全力で走るって感じにしていました。(中2日が多かったと思います)
なので、全力で走った練習効果をちゃんと受け止めることができていたし、疲れをそれほどためることなく、故障もせずに済んだんだろうなと。
2つめは、コース設定がよかったこと。
当時住んでいたところが高台のほうだったので、アップダウンが結構あるコースでした。
そういうコースで毎回タイムトライアルしていたので、どうすればタイムが出るのか?と考えたときに、だいたい次のような感じで走ってました。
スタートしてすぐ下りなので、いきなり飛ばすと。
ここは結構ペースが速かったはずです。
そして下り切ったら、その坂を戻ってくるわけですが、上り切ったあとは今度は緩やかな下りになるので、戻りの上り坂はそこそこ頑張りながらも多少力をためて上っていました。
緩やかな下りでは、最後に長い急坂が待っているので、飛ばしすぎると最後がものすごくきつい。
なので、そこそこ飛ばしつつも、最後の坂に備えながら走ると。
最後の急坂は、これを上り切ればゴールなので、とにかく頑張る。
という感じで、たった4.5kmですが、
・速いペース
・そこそこペース
・上り坂
・きついところで頑張る
など、いろいろな要素が入っていて、知らず知らずバランスよく鍛えられたのかなぁと。
3つめは、高強度練習は必須ということ
当時の月間走行距離って、50~60kmくらいだったと思います。
普通は、走り始めた人って、まずはジョギングだと思うんですが、自分はいきなり高強度練習だったわけです。
でも、月間50~60kmのほとんどがジョグだったら、短期間で速くなることはできなかったと思うんですね。
なので、高強度練習は必須だし、あまり距離が走れないならその分、強度を上げないと速くなれないよねと。
そんなわけで、今思えばメチャクチャな練習ですが、これが自分の原点になっています。
まあ、当時は経験も情報もなかったがゆえに、そんなもんだと思って毎回全力なんてことができたというのもあったと思いますけどね。